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NIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町  支配人 栗田 真由子さん

まち全体をホテルに見立て伊賀の魅力を発信 

世界、そして未来へ日本の文化をつなげたい

 2020年11月、三重県伊賀市の中心市街地に誕生した「NIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町」。運営会社は、日本各地で歴史的建造物の利活用や観光まちづくり事業を行う、バリューマネジメント株式会社。同ホテルのコンセプトは「まち全体がホテル」。ホテルの施設は2023年現在、国登録有形文化財の旧栄楽館を改修したフロント棟である「KANMURI棟(上野相生町)」と古民家2棟を改修した「KOURAI棟(上野農人町)」「MITAKE棟(上野幸坂町)」の3棟からなり、利用者はフロント棟から宿泊棟まで、まち歩きを楽しみながら移動するという分散型ホテルの形式を取り入れている。

 同ホテルで支配人を務めるのは、栗田 真由子さん。出身は神奈川県横浜市。立教大学の異文化コミュニケーション学科を卒業後、同社に入社。入社1年目の秋から同ホテルの起ち上げに関わり、オープニングスタッフとして勤務。2022年に支配人に就任し、今年で支配人2年目を迎える。

 学生時代は「よさこいサークル」に所属。留学先のスペインで、よさこいのイベントを開催するなど、日本文化や祭りの文化を広める活動を行っていた。「活動を通して、文化は人と人、国と国をつなぐ交流のきっかけになるものだと感じました。文化を交流のきっかけにして、世界に日本の魅力を発信したい。そして日本の文化を未来につなげていきたいと思うようになりました。この思いが『日本の文化を紡ぐ』という当社の理念と重なり、入社を希望しました」と栗田さんは入社のきっかけを話す。

国登録有形文化財の旧栄楽館を改修したKANMURI棟。暖簾をくぐると風情ある日本庭園が迎えてくれる。

KANMURI棟の客室の一室。「当時の風情が感じられる建築意匠をご堪能ください」と栗田さん。

伊賀の歴史を紡いできた場所で、宿泊と伊賀の美食を提供

 「当施設はどの施設も歴史がありますが、フロントとレストラン、客室を備えたメインの施設、KANMURI棟は国の登録有形文化財に登録されていて、料亭旅館だった頃の繊細で美しい細工が随所に残っています。江戸時代から明治時代の趣きを感じられる文化財での宿泊はお客様にとても好評で、中にはイベントや季節ごとに、何度もお越しくださる方もいらっしゃいます」と栗田さん。

 ホテルではレストランの食事にも力をいれていて「IGAMONOオーベルジュ(食事を楽しむホテル)」をコンセプトに、伊賀の食材をふんだんに使った、コース料理を提供している。「レストランでは伊賀の美食を新しいスタイルで味わっていただけます。レストランだけの利用も可能ですので、地元の方をはじめたくさんのお客様に記念日や様々なお祝い、結婚式といった節目、節目で、ご利用いただければうれしいです」と笑顔を見せる。

伊賀の美食を新しいスタイルで味わえる「レストランダイニング「LE UN(ルアン)」。窓からは日本庭園が望める。

レストランのテーブルセッティングを行う栗田さん。

地元の方と共に伊賀の魅力発信を 多くの方に愛されるホテルに

 「支配人は何でも屋みたいなものです」と笑う栗田さん。仕事内容は、接客から社員の教育、サービスのクオリティの管理、収益の管理、マーケティングにつながるプランの提案など、多岐にわたっているという。その中で特に力をいれているのが、伊賀の魅力が体験できる宿泊プランの提案と伊賀上野まち百貨店といった地元イベントへの参加だ。これまで地元の「伊賀忍力車」とコラボしたまち歩きプランや伊賀上野観光協会とコラボした忍者衣装レンタル&忍者体験プランなどを企画し提供。ほかにも国指定重要無形民俗文化財・ユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」に登録されている上野天神祭のお囃子やだんじりの曳行体験ができるプランを祭り町の協力を得て、企画し提案してきた。

 「地元の方と一緒に、伊賀の魅力を発信したい。そして地元はもちろん、日本や世界の方にも広く愛されるホテルにしたい」と話す栗田さん。日本文化そして伊賀の魅力発信に熱い思いを抱く若き支配人から、今後どんな企画が生まれるのか、注目したい。

※NIPPINIA HOTEL 伊賀上野 城下町の最新情報は、HP( https://www.vmg-igaueno.com/)または、Instagram@nipponia_igauenoから。

取材日:2023年9月

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