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ホーム伊賀人バンザイ!公益財団法人 日本サッカー協会 サッカー1級審判員 安川公規さん

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公益財団法人 日本サッカー協会 サッカー1級審判員 安川公規さん

責任を背負ってプロの試合を裁く

選手から審判の道へ 努力の末に1級審判員に

 「試合で選手が安心して安全にプレーできる、最大の力を発揮できる環境をつくるのが、審判員の使命だと思っています」と話すのは、三重県伊賀市在住で(公財)日本サッカー協会(JFA)サッカー1級審判員として活躍する安川公規(こうき)さん(35)。会社員として働きながら、日本各地で行われる担当試合に赴く忙しい日々を送っている。

 安川さんは小学生から地元でサッカーを始め、中学生では旧伊賀町のユースチームに所属。三重県立津工業高校から名城大学に進学しサッカーを続けたが、20歳の時に足を負傷。そこから審判員の道を選んだ。2010年には2級に合格。さらに上級を目指すため、審判トレーニングセンターの研修に1年間参加し、2012年に1級を受けるも不合格となる。すぐには再度受験が出来ず、地域のサッカー協会主催の試合などを6年間担当して技術を磨いた。そして再受験し、2018年に見事合格。1級審判員として登録された。

©JFL

安川さんが審判を担当したJFLの試合(2022年)のキックオフ前のスナップ。

©JFL

安川さんが審判を担当したJFLの試合(2022年)のひとコマ。

 

 2023年現在、4級から1級として登録されている審判員は全国で約26万人。その中で、今年度の1級審判員はわずか206人しかいない。三重県は3人が登録され、そのうち伊賀からは安川さん含め2人が登録されている。

 1級審判員の中でも階級があり、担当できる試合も決まっている。安川さんは、登録3年目の2021年度から昨年度までは、日本フットボールリーグ(JFL)の主審を担当。5年目の今年度はJリーグ担当審判員(主審)に昇格し、J3の主審を主に担当している。

 

日本フットボールリーグ優秀レフェリー賞を昨年受賞

 1級審判員を続けるためには、定期的に行われるフィジカルテストや競技規則(ルール)のテストなどをクリアしなければならない。担当試合は全てレフェリーアセスメント(審判アセッサーによる評価)により点数化され、評価される。安川さんは、昨年度のJFLの担当試合で最も高い点数を獲得したことから、昨年(2022年)の12月に「第24回日本フットボールリーグ・優秀レフェリー賞」を受賞した。

 「難しい試合ばかりでしたが、どんな試合も真摯に向き合って、ポジティブに挑みました。そのことが評価につながり、このような賞をいただくことができたと思います。受賞した時はとてもうれしかったですね」と安川さんは、受賞を振り返る。

©JFA/PR

第24回日本フットボールリーグの表彰式で、安川公規さんは優秀レフェリー賞を受賞。
(2022年12月)

選手と同じフィールドに立てる幸せ 支えてくれる関係者に感謝

「選手がプレーする音、きれいなシュートが目の前で決まる瞬間。試合のフィールドにいるからこそ観られる景色。選手、観客、関係者の方と一つの試合をつくりあげられることが、魅力です。勝負の世界なので当然勝敗はつきますが、試合後に敗者の選手も握手とともに『ありがとう』と感謝の言葉をかけてくれる。その瞬間は何物にも代えられない、一番の魅力だと思います」と審判の魅力について話す安川さん。理解して送り出してくれる家族や職場の方たちへの感謝の気持ちを胸に、試合に臨んでいるそうだ。「支えてくれる方の想いに応えるためにも、さらに上のリーグの審判員を目ざしたい。簡単ではありませんが、日々の努力を怠らず、挑戦し続けたいです」と、更なる挑戦にむけて、熱い思いを語ってくれた。

 

取材日:2023年8月

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