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全日本ボウリング協会 ナショナルチームメンバー 梶田ひかるさん

三重とこわか国体優勝をめざして

8年ぶり2回目のNHK杯優勝 伊賀での新生活が転機に

「久しぶりに大きな大会で優勝したので、勝利が決まった瞬間は涙が溢れました」と話すのは、全日本ボウリング協会 ナショナルチームに所属のアマチュアボウラー梶田ひかるさん。5月19日に埼玉で開催のNHK杯第53回全日本選抜ボウリング選手権大会で8年ぶり2度目の優勝を果たした。

梶田さんは今年4月から「トップアスリート就職支援事業アスジョブみえ」の制度で、伊賀上野ケーブルテレビに入社。それまで岐阜で活動していたが、伊賀市のボウリング場に勤務するプロボウラーのご主人との入籍を機に伊賀に転居した。

岐阜県の朝日大学在籍中、2011年に開催の同大会で初優勝し、その後2012年からナショナルチームに在籍。2013年には全日本大学個人選手権と全日本選手権大会マスターズ戦で優勝するなど、好成績を収めてきたが、ここ2、3年は成績が振るわなかった。

しかし、今年に入って環境が大きく変化。4月に入籍と転居、そして会社も変わって以前よりボウリングに打ち込める環境になり、逆にいい意味でふっきれた。「結果が残せなかった時期は、後ろ向きな考えで試合に臨むことも。今は結果が残せなかったら次頑張ればいいと思えるようになって、投げることがまた、楽しくなりました。主人も心の支えになっています」と笑顔で話す。

最初は気乗りしなかった練習 中学生で出場した全国大会での悔しさがバネに

岡山県総社市出身の梶田さん。ボウリングを始めたきっかけは、小学4年生の時にご両親と正月にボウリング場に行ったことだった。マイボウル、マイシューズでボウリングを楽しむ人達を見て、両親がボウリングにはまり、梶田さんも一緒に通うように。両親の勧めでボウリングのジュニア教室に入ったが、小学生の頃は遊びたいという思いが強く、親に連れられて教室に通っていた。中学生の頃はもう少しメジャーなスポーツがしたかったことと、マイボウル、マイシューズにメカテクターをつけて練習する自分がどこか恥ずかしくやめたいと思ったりもした。しかし、中学生の時に出場した全国大会で、入賞を果たすも優勝できなかったことが悔しく、そこから自らの意志でボウリングに打ち込むようになった。

高校は、県立で唯一ボウリング同好会のある倉敷工業高等学校に進学。大学も梶田さんの入学時にボウリング部を新設した、岐阜の朝日大学に進んだ。「ちょうど岐阜国体が開催される時期で、県が選手を集めていて、仲間と新設の部を作り上げるのも楽しいなと思いました。スポーツ心理が学べる学部も魅力的でした」同学部は様々なスポーツをする学生が専攻していたので、ボウリング以外の選手とも関わることができた。試合への姿勢や普段の生活の仕方なども参考になり、自分の競技に対しても更に真剣に向き合えるようになった。

試合でモチベーションを保つ秘訣は感情を抑えること

「試合では笑わない」と言われている梶田さん。感情に左右されやすいので、モチベーションを保つために、試合ではあえて心の中の葛藤や感情を表に出さず、感情を押し殺すように心がけているという。「感情や弱さを見せると負ける気がして。母が応援に来ていても試合中はなるべく見ないようにしています。感情を表に出す選手に比べて、画的には面白くないかもしれません(笑)」

自身のボウリングについては、ボールを曲げるのが得意ではないが、コントロールは良いと分析している。普段の練習は退社後、市内のボウリング場で2〜3時間投球練習をするほかに、走り込みや体幹トレーニング、ダンベルを使ったトレーニングも実施。通勤に使っている自転車もいい運動になっているそうだ。

三重とこわか国体優勝 さらに国際大会メダル獲得を目ざす

梶田さんはナショナルチームに在籍するとともに、三重県ボウリング連盟にも所属。今秋に開催の『いきいき茨城ゆめ国体2019』の三重県代表に選出され、7月13日〜15日にかけて津で行われる同大会の東海ブロック大会に出場する。県代表は梶田さん含め4名。週に1度は津のボウリング場にメンバーが集まり、合同練習を行っている。地元三重で2021年に開催の『三重とこわか国体』についても意識しており「三重国体は優勝したいですね。今回の茨城国体の東海ブロック大会はまずその1歩。メンバーとともに好成績が残せるよう頑張ります」と意気込む。

今年度はほかに、選抜されれば国際大会にも出場する予定。国際大会では、これまで韓国が強豪国だったが、昨年は同ナショナルチームのメンバーがアジア大会のマスターズで金メダルを獲得。同じチームのメンバーが優勝したことで、メンバー同士の意識もあがり、メダル獲得に向けて互いに切磋琢磨しているという。

最後に「自身にとってのボウリングとは何ですか?」と質問すると「ボウリングは私の人生そのもの。ボウリングをしていなければ、知り合えなかった方もたくさんいます。伊賀に来たのもボウリングのご縁があったからこそ。三重国体が終わった後もできる限り、三重県代表として活躍できるようがんばりたいです」と答えてくれた。

取材日:2019年5月20日

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