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餅の老舗 いせや 代表取締役社長 丸山 高さん

「城下一品」 伊賀できらりと光るお店をめざして

130年続く老舗 継ぐことに迷いはなかった

「昔から和菓子が好きで、ものづくりにも興味があり、後を継ぐことに迷いはありませんでした」と話すのは、伊賀市上野新町にある「餅の老舗 いせや」の6代目、代表取締役社長の丸山 高さん。進路を決めたのは高校生の時。東京の大学を卒業後、東京の製菓学校で2年間和菓子作りを学び、自社へ。先代から自社の味を教わり、後を継いで10年近くになる。

工場でお菓子を作る丸山さん

工場でお菓子を作る丸山さん

同店の看板商品は赤飯とお餅。「シンプルで素材の味がいきる商品なだけに、材料選びが非常に重要」と丸山さんは話す。先代から教わった知識以外にも自身で材料について学んだり、農家に話を聞くなどして、仕入先を選定している。その中でも特にこだわっているのがお米だ。使用するのは、契約農家で栽培された伊賀米。特に赤飯に使うお米は、一つの農家に委託し、栽培品種も指定したものを使用している。東京から帰郷し、改めて伊賀米の美味しさに気づいたという丸山さん。「伊賀米だからこそうちの味が出せる。特にお餅はそうですね。農作物は年によって出来具合が変わるので、うまく同じ味に合わせていくのが難しいです」と話す。

伝統を残しながら新しい商品も開発

同店では、看板商品以外にも多くの和菓子を生産・販売している。まんじゅうや団子といった定番商品のほかに、季節や行事にちなんだ商品もあり、その数は百近くにもなる。「和菓子は歴史が長いので、種類が多い。多くの種類を作るのは大変ですが、伝統文化を残したいという思いもあり、頑張って作り続けたい」と丸山さん。

伝統を踏まえた新商品の開発も積極的に行っていて、伊賀の伝統的なお菓子の一つ「おしもん」は、若い世代に向けて、小ぶりで中の餡を改良した商品を販売。ほかにも、伊賀焼の陶芸家と「おしもん」がコラボした商品や製菓学校で教わった技術をいかした、塩豆入りのお餅でつぶ餡を包んだ「塩まめ餅」を新発売している。

おしもん

冠婚葬祭の引き出物として、伊賀で古くから親しまれてきた銘菓
香り高い寒梅粉で餡を包み、型押しし、寝かせたもの

塩まめ餅

塩豆入りのお餅でつぶ餡を包んだ、甘さ控えめの和菓子。
もち米は伊賀産、小豆は北海道産十勝産 ※店頭販売のみ

伊賀の四季と共に作り続けてきた和菓子 伊賀のPRになれば

榊漠山氏筆の包装紙

榊漠山氏筆の包装紙

創業当時から伊賀の四季と共に、和菓子とお餅一筋に歩んできた同店。現在のお店のイメージを作り上げたのは先代で、包装紙は先代と親交のあった榊漠山氏が描いたものだ。暦や季節の行事と共に書かれた「城下一品」という言葉は、城下町できらりと光るお店になりたいという思いが込められている。「私もこの『城下一品』という言葉をめざして、店と共に商品にも磨きをかけていきたい。ネットでの通信販売も行っていますので、地元の方はもちろん、遠方の方にも当店を知っていただき、和菓子で伊賀をPRしたいです」と丸山さんは意気込む。

同店があるのは地元で「お天神さん」として親しまれている、伊賀市上野東町の菅原神社の裏向い。店舗からは、神社の大きなケヤキの大木が望める。「とてもいい雰囲気だとほめてくださるお客様もいらっしゃいます。この木とともに当店も育ってきたイメージがあって。これからもこの場所で、この木のように太く永く愛されるお店にしたいです」と丸山さんは笑顔で話してくれた。

餅の老舗 いせや

伊賀市上野新町2755-2

0595-21-0615

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